『運動脳』アンデシュ・ハンセン 〜運動がもたらす脳への効果は絶大〜

ゆっくんです!美容師をしたり、ブログを書いたり、読書したりしています。

今回はアンデシュ・ハンセン著『運動脳』の紹介をさせていただきます。

「運動は脳にとって最高のエクササイズである」

これこそ数十年にわたって神経科学の研究が導き出した答えであり、著者が読者に伝えたいこと!

運動が身体にいいことはなんとなくわかっている。巷でもよく聞きますよね。

しかしながら運動が脳にいいとはあんまり聞いたことがない。

「なぜ運動が脳にいいのか?」

「どのような運動を、どのくらいすればいいのか?」

本書には、脳のメカニズムや研究結果をもとに、その答えが示されています。

精神科医の著者は言います。

「脳トレアプリやクロスワードパズルなどはさほど効果が期待できない!運動こそ脳の機能を高めることができるのだ!」

この研究結果が証明している事実に私も驚きを隠せなかったです。たまに脳トレアプリやってたわ〜と、、、。

なので、これを読めば運動をしたくなること間違いなしです!

目次

脳は年齢に関係なく変えることができる

原始人と現代人の生活習慣には大きな違いがある。その一つは原始人はよく身体を動かしていたということ。

理由は単純で、身体を動かさなければ食糧を調達して生きていくことができなかったからです。

そのため、脳を含めた身体の機能は本来動くのに適したつくりになっている。

現代人はどうでしょうか?食糧を調達するのに槍を持って外に出る必要はありません。家にいながらネットで注文できる時代です。

原始人に比べると圧倒的に身体を動かさなくなっています。

それでも自ら身体を動かせば、脳の機能を高めることができる。

運動によって物理的に脳は変えられる。

これはマウスによる実験や、60歳を対象とした実験で脳が若返ったという結果によって判明したことです。

年齢に関係なく、運動によって数多くある脳細胞の連携を強化することができます。

ストレスと脳

日々のストレスに立ち向かうためには、まずストレスとは何かを知っておく必要があります。

人間の身体には「HPA軸(視床下部・下垂体・副腎)」というシステムが備わっています。

何らかの危険や脅威に出くわしたとき、脳の「扁桃体」という部位が警報システムとなってHPA軸を動かします。

動かされたHPA軸は、副腎から「コルチゾール」と呼ばれるストレスホルモンを放出します。それによって身体が反応し、イライラしたり動悸が激しくなったりするのです。

このストレス反応の抑制をするのが「海馬」です。

海馬は記憶の中枢ともいわれ、さまざまな働きをする脳の重要な部位です。また運動による恩恵が最もある部位でもあります。

しかし海馬は過度のコルチゾールにさらされると死んでしまいます。海馬が死んでしまってはストレス反応を抑制できなくなってしまい、記憶障害などの問題を引き起こす原因となります。

ということはコルチゾールをなんとかしなければならない!

そこで登場するのが運動です。定期的に運動をすることによってコルチゾールの分泌量を減らし、日々のストレスに過剰に反応しないように脳を鍛える!というわけです。

運動の効果をまとめるとこうだ!

運動を終えるとコルチゾールの血中濃度が下がり、次回からはあまり上がらなくなる。また、ストレス反応のブレーキペダルである海馬と前頭葉が強化され、不安の引きがねである扁桃体の活動が抑えられる。

さらに、「ニューロンの乳母」が増え、脳内の興奮を鎮めるGABAの作用が活発になる。加えて筋力がつき、ストレス物質を無害化する働きが促進される。

かといっていきなり激しく何十キロも走り込むのは危険です!

ストレスの緩和目的なら、20〜30分程度の有酸素運動を週2〜3回続けるのが効果的だと著者は言っています。

集中力と脳

ここ数年の間で集中力不足は世界的問題になっている。

同じく急増しているのが「ADHD」だ。「注意散漫」「衝動性」「多動性」この3つの問題を抱えていると診断が下るらしい。

ただADHDは血液検査やレントゲンでわかる病気ではなく、グレーゾーンもかなり広いため難しい問題となっています。

もしかしたら私も無縁ではないのかもしれない。ADHDではなくても一つのことに集中できない人は多いのではないでしょうか。

そんなとき薬以外の対処はあるのか?

あるんです!

それは何を隠そう運動です!

運動をし、身体に負荷をかけると脳内の集中物質「ドーパミン」の分泌量が増えます。ドーパミンを増やせば脳内にある集中力を高める部位にアプローチすることができるのです!

結論はこうだ!

身体を動かせば脳の機能が変わり、脳本来のメカニズムが活性化することであなたの集中力が高まるのである。

集中力を高める運動のポイント

  • ウォーキングよりもランニングにする
  • 運動は朝にする
  • 30分程度続ける
  • 運動を習慣にする

最強の脳物質「BDNF」

BDNF(脳由来神経栄養因子)とは、主に大脳皮質や海馬で合成されるタンパク質で、脳に計り知れないほどのすばらしい恩恵を与えてくれる物質だそうです。

BDNFの仕事

  • 新たに生まれた細胞を助ける
  • 初期段階にある細胞の生存や成長を促す
  • 細胞間のつながりを強化し、学習や記憶の力を高める 
  • 脳細胞の老化を遅らせる

まさに最強である!

この最強の物質の生成に効果的なのが、やはり運動なのです!

運動によってBDNFが分泌されると、脳内で新しい細胞がどんどんとつくられ、意欲の低下やうつ病の予防になります。

BDNFの生成に効果的な運動のポイント

  • ランニングやサイクリングなどの有酸素運動をする
  • 30〜40分行う
  • 週3回を3週間続ける
  • 定期的に続けることが必要

まとめ

本書は10章で構成されています。

1章 現代人はほとんど原始人
2章 脳から「ストレス」を取り払う
3章 「集中力」を取り戻せ!
4章 うつ・モチベーションの科学
5章 「記憶力」を極限まで高める
6章 頭のなかから「アイデア」を取り出す
7章 「学力」を伸ばす
8章 健康脳
9章 最も動く祖先が生き残った
10章 運動脳マニュアル

私は基本的には運動が好きで定期的に身体を動かしています。ですがそれは好きでやっていたり、体型維持を目的としてやっていました。

運動と脳の関係がこんなにもあるとは思ってもみませんでした!

普段運動をしない人はもちろんのこと、運動を定期的にする人でもオススメの一冊だと思います!

ぜひ読んでみてください!

ゆっくん
読書美容師
サイト運営者のゆっくんと申します。美容師歴20年、個人で美容室を営んで7年です。自分の経験や、勉強したことを元に役立つ情報を発信していきます。よろしくお願いします。

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