施術中、ただただ鏡を見つめている。
相手から話しかけてくることはない。
喋りかけても話が膨らむこともない。
雑誌を読むわけでもない。
寝るわけでもない。
ただただ鏡を見つめている。
そのような常連のお客様の対応に困ったことがあるのは私だけだろうか、、、。
「なんで鏡を見つめているのですか?」と直接尋ねることは気が引けるので、自分なりにお客様の心情を考察してみようと思う。
美容師が切りやすいように気を使ってくれている
美容師が施術をしやすいようにまっすぐ前を向いていてくれている。これは結構有力だろうか。
雑誌を下向いて読んでいたり、眠りに入ってしまうと切りづらいのは確かだ。
おそらく会話はしたくないのだろう。
でも気を遣ってくれている。
そういったお客様は施術をしていない待ち時間は雑誌を読んだり、携帯をみたりしている。
だからこそ「気を遣ってくれているんだなぁ」と想像ができる。
私は施術に集中すればいい。
ボーッとしたい
普段人と会話をしたり、声を出すような仕事をしている人は、美容室では無心になりたいのかもしれない。
喋りたくない、雑誌も読みたくない、眠くもない、じゃあどうする?
答えはボーッとすることなのかもしれない。
ボーッとしたい人に無理に話かけるなんて愚の骨頂だ。
施術に集中すればいい。
会話が苦手
美容師と話はしたいのだけれど、会話が苦手でなんて話しかければいいのかわからない。
しかしながらこのようなお客様の場合、こちらが話しかければある程度話が膨らむ。人は自分が好きなことは話したくなる。
人の話を聞くのが好きだという人もいるかもしれない。実際に私の知り合いで、自分から話すのが苦手だから相手にどんどん喋ってほしいといっている人がいる。
ここで取り上げている「ただただ鏡を見つめている人」というテーマからは少し外れるのではないか、、、。
自分が好き
これはあるかもしれない。
「カッコよくなっていく自分を見ていたい」
「キレイになっていく自分を見ていたい」
ちょっとナルシスト感が出ている。
駅やバス停で待っているとき、ずーっと手鏡やスマホを見ながら自分の髪をいじっている人をたまに見かける。
こういう人はずっと鏡を見てそうだ。
例外として小さい子が自分が変わっていく姿を見ているのは、とても可愛いもので微笑ましい。
そう考えると、「自分が好き」なわけではないが「変化を楽しんでいる」ということはあるかもしれない。
解決策
私が導き出した解決策は「施術に集中する」ということだ。
基本的に美容室は髪をなんやかんやする場所だ。スタイルに満足しているからお店に来てくれるのだと思う。
感受性が大事になる。
話たくないお客様に無理に話しかける必要はない。
そう割り切ってしまえば困ることはない。
無理に「何か話さなければ」と話かけると、かえって逆効果という場合もありえる。
美容師側からすれば、いろいろ話てくれるとお客様の好みやバックボーンがわかるので、より良いスタイルを提案しやすいというのはある。
うまくお客様の気持ちを引き出すのも、美容師である私の役目なので難しいところだ。
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