今回は自信と謙虚さのバランスについて、私とかかわってきたあるひとりのスタッフを例に書きたいと思います。
最初に言っておきますが、わりと可愛がっていた後輩で根はいい子だと思います。ただ、おふざけで調子に乗りすぎるところがある。プライドが高いので人を褒めることもあまりできない。
入社当初は挨拶も元気よくでき、愛嬌のあるスタッフが入ってきたなという印象でした。もちろん最初は覚えることがいっぱいで一生懸命に仕事に励んでいました。
私の経験上、3年目くらいから自信と謙虚さのバランスがおかしくなってくるスタッフが多いような気がします。
いや、気がするではなく多いです。
彼もそのひとりかもしれません。
アメリカの心理学者アダム・グラント氏も「人は経験を積むにつれて、謙虚さを失うものだ」と言っています。
美容師は技術も一通りできるようになり、仕事を任されるようになる時期に自己を過大評価しがちになると思います。自分自身もそうだったかもしれません。
この後輩もそうでした、、、。
まだまだできないことはたくさんあるのに、自分の能力を過信し無能さに気づかない。
カットのテストに落ちれば「この仕上がりでなぜ受からないんだ!」と不満を漏らす。営業中注意をすれば言い訳ばかり。店長に叱られ逆ギレしてるときもありました、、。
自分自身を過大評価してるからこそ、こういった行動になるのでしょう。正直カッコ悪いです。
能力を上回る自信を持つ心理状態を「アームチェア・クウォーターバック症候群」というらしい。
こうなると自分の弱みに目がいかなくなり、謙虚さを失ってしまいます。
自分の能力を過大評価しすぎないために大事なことは、考え直すことです。
「自分の知識・技術は他の人と比べてどうか?」
「他の誰よりも優れているのか?」
アームチェア・クウォーターバック症候群に陥っている人は、周りから見れば能力の低い人が多いです。だからこそ自分を客観視し考え直す必要があるのだと思います。
反対に能力があるにもかかわらず、自信に欠ける状態を「インポスター症候群」といいます。
謙虚すぎて自分の強みに目がいかないんですね。
能力があると認めた上で仕事を任せようとしているのに「私には無理です」的なスタッフ。この落とし穴は謙虚すぎると自己肯定感が低くなってしまうところです。
自信過剰もよくないが、謙虚すぎて卑屈になってしまうのもよくないということです。
ただこの「謙虚さ」という言葉を正しく理解できてない人も多いようで、、、。
本来「謙虚さ」とは、自分を控えめに持つことではなく、過ちや不確実さを認識する力を表しています。
まとめると、「将来の目標を達成するのに十分な能力があると自信を持ちつつも、その手段は正しいのか自分に問う謙虚さを持つ」これが自信と謙虚さの最適なバランスではないかと思います!
自分の能力に自信を持つことは大事なことですが、人の意見に耳を傾け考え直すことができると、新しい発見や技術の質が向上する。
ときには自分の考えを疑ってみることも必要なことです。
優れたリーダーは自信と謙虚さの両方を兼ね備えています。自分の強みと弱みを把握している。自分の限界を認め、その限界を越えるためにどうしたらいいのか謙虚な姿勢で考えることができる。
自信と謙虚さのバランス。
私のとっても大事なことであることは間違いないと思います!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
GOOD LUCK!
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