スタッフの熱量差はなぜ生まれるのか?内因的な原理によって人を動かす方法!

「スタッフにやる気が感じられない」「現状維持で満足してそれ以上を求めない」「言われたことしかやらない」など、リーダーやマネージャーには悩みが尽きないと思います。特にスタッフの数が多いと「やる気のある人」と「やる気のない人」が出てきます。

その「熱量の差」はなぜ生まれるのか?

今回は、私が本から学んだ「内因的な原理によって人を動かす方法」をご紹介します!

目次

価値観の変化

価値観が多様化する今、かつてのような昇給や賞与、競争環境だけではお店全体の「やる気」を高めることは難しくなっています。

その要因は、人を動かす価値観の中心が「外的なもの」から「内的なもの」へと変化していることにあります。給料が上がるとスタッフに伝えても、誰もがやる気になるわけではない。

他人の評価を気にする人もいれば、まったく気にしないという人もいる。昔からそういったことはあったかもしれませんが、今はより顕著になっているということですね!

この価値観の多様化からスタッフの熱量差が生まれるんですね。

外的なもの・・・仕事によって得られる成果や結果のため

  • 昇進
  • 昇給
  • 賞与
  • 表彰
  • 臨時収入

内的なもの・・・仕事自体に対する興味や喜びのため

  • 喜び
  • 楽しさ
  • 成長
  • 好奇心
  • 情熱

私のアシスタント時代には「先輩が練習してるから、先に帰るわけにはいかない」「不機嫌そうな先輩スタイリストの顔色を窺っては、必死に頑張る」「店販を売れば歩合がつくからお客様におすすめする」というような構図がありました。

しかし、価値観が変化してるのであれば、もはや先輩が言ったくらいでは動こうとしない人がいても不思議ではないですね。「私は(僕は)自分がよくわからない商品はおすすめできません」的なスタッフとか!「わからないなら勉強しろよ!」という先輩の気持ちはここではとりあえず置いておきます。(^_^;)

悩みを抱えるリーダーは、「外的な刺激だけでは人は動かない」という事実認識と「内因的なものによって人を動かす方法」を理解する必要があります。

内なる力が人を動かす

「内因的なものによって人を動かす」とはどういうことか?内側から人を動かす際の原理は次の2点です。

①ゴール
②エフィカシー

まず、内因的な刺激として挙げられるのは、先述したような「楽しさ」「好奇心」「情熱」といったものであります。こうした感情は人の行動の原動力となりますよね!

例えば、私は読書が趣味なので他人から「読書しなさい」と言われたり、報酬をもらえなくても、自ら読書をするという行動をとります。筋トレに楽しみを感じているので決まった周期で筋トレをしています。このような感情も大事なのですが、人を持続的に動かすときには、目的・目標「ゴール」が必要になります。

何か目標を持ち、「これを実現したい!」「絶対に達成したい」という思いが生まれたとき、人は主体的に行動をとることができます。

二つ目のエフィカシーですが、私は初めて知った言葉でした、、、^^;  「エフィカシーって何やねんっ!わざわざ横文字使うなよ!」とツッコミたくなるほどでした!笑。

エフィカシーとは「自己効力感」のことで、簡単に言うと「やれる気がする/やれる気しかしない」という手応えのようなものです。ゴールを設定しても、このエフィカシーが低い、要は心のどこかで「できないかもしれない」「やりたくない」と思っていると、なかなか行動をしないということです。

リーダーの仕事は、やる気を感じられないスタッフに対して、高いエフィカシーを感じられるような正しいゴールを設定してあげることです。それができれば人は自然と行動を起こすことができます。

モチベーション3.0

価値観の変化と話が被りますが、ここではモチベーションという視点から人の行動を見ていきます。

モチベーション3.0とは、アメリカの心理学者ダニエル・ピンク氏が提唱したモチベーションの概念です。

  • モチベーション1.0・・・生理的欲求、食欲や生命の安全などの生物的衝動が行動の動機。
  • モチベーション2.0・・・外発的動機、指示や命令に従えば見返りが得られ、反すると罰せられる。
  • モチベーション3.0・・・内発的動機、他者の喜びで自らの成長を実感し、楽しさや満足感を得られる。

これからの時代大事なのはモチベーション3.0で、これは1.0と2.0が満たされなければ実現できません。

3.0は例えば、「自分のカットでお客様が喜んでくれたから、もっと上手くなりたい」「お客様にシャンプー指名してもらって嬉しい」といった、自分の内面から湧き上がる欲求に基づく動機を指します。これは自主性を育む「やる気」の原動力となります。

そしてもう一つ大事なのが、フローの状態に持っていくということです。フローとは、これまたアメリカの心理学者ミハイ・チクセントミハイ氏が提唱した理論で、時間を忘れるほど何かに没頭している状態。最高に集中しているが、リラックスしているため、最大のパフォーマンスが発揮できるといわれています。

フローの特徴

  • 集中し、没頭している
  • 我を忘れ、周りが見えない
  • 時間の感覚を忘れる
  • 目標が明確で、何をすべきか心得ている

フロー状態では、自分の能力を存分に発揮でき、充実感や楽しさ、幸せを感じるため、モチベーションが上がります。どうすればフローの状態に入れるのか?参考までに7つの鉄則をご紹介!

7つの鉄則

  • ①目的に共感し、目標を明確にする
  • ②困難が起きても「絶対に乗り越えられる」という信念を持つ
  • ③今の自分のレベルより「少し上」にチャレンジする
  • ④反省、振り返りを徹底する
  • ⑤「楽しさ」を行動の中心にする
  • ⑥「今、この一瞬」に全力を尽くす
  • ⑦間接的動機を少なくする

ちなみに間接的動機とは、相手や周囲にどう思われるかや、給料や仕事が減る、惰性という3つを軸に行動することです。

この鉄則を意識しながら、習慣化していきましょう。(私も意識するようにします、、)m(_ _)m

まとめ

今回ざっと紹介させていただきましたが、この記事を読んで参考になることがあれば、ぜひ実践、もしくはご自身でも深掘りしてみてはいかがかなと思います。

現在私は夫婦二人でお店を営業してますのでこのような悩みはございませんが、以前のお店に勤めていたときに勉強していれば、後輩の指導の方法も違ったものになっていたのかなとも思います。

「人を動かす」ことは実際一筋縄ではいかないですよね、、、。しばらくこのテーマを勉強してみようかな(^ ^)

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

GOOD LUCK!

ゆっくん
読書美容師
サイト運営者のゆっくんと申します。美容師歴20年、個人で美容室を営んで7年です。自分の経験や、勉強したことを元に役立つ情報を発信していきます。よろしくお願いします。

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